♨ 過ぎたるは及ばざるがごとし?
- メディクス草加クリニック
- 4 日前
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その1
ROS(活性酸素種)は、世の中では、表面的には細胞を傷つける悪役のように単純な考え方もあるようですが(私も最初はそう勘違いしていました)、ROSには、本当は二面性があります。
ROSは低用量あるいは適量であれば、生命維持に必要なシグナル因子として働きます。
例えば・・・
① 細胞内シグナル伝達の調節。MAPK route, AMPK, mTOR, NF-κB などの経路の調節。
② ミトコンドリアの新生。例えば運動するとROSが筋細胞内で増加し、PGC-1αを経てミトコンドリアが増えます。
③ 免疫防御。細菌や真菌が体内に侵入した時に、好中球(白血球の一種)やマクロファージが大量のROSを産生し、ばい菌を撃退します。
④ 幹細胞制御。 低いレベルのROSは造血・腸管・神経幹細胞の分化・増殖シグナルに関係します。
⑤ オートファージ誘導。適量のROSは細胞の、オートファージあるいはミトファージを活性化し、
細胞や組織の掃除をします。
逆に、ROSが過剰になると、悪い弊害が見えてきます。
① DNAの損傷 DNAの塩基には、A,T,C,Gと4つありますが、ROSに対して一番弱いのが、G(グアニン)であり、ROSによって酸化されその損傷を修復する過程で代謝産物8-OHdGができます。これによって、G-T transversion が起こり、癌化、老化、神経変性疾患などを引き起こします。ミトコンドリアDNAの変異も起こります。
② 脂質過酸化 一般的には、ROSが細胞膜に存在する脂質、特に多価不飽和脂肪酸を酸化し、細胞膜の構造や機能を傷害します。ミトコンドリアでは、例えばミトコンドリア内膜のカルジオリピンという、リン脂質を酸化し、電子伝達系を阻害したり、ATPの産生が低下したり、アポトーシスが始まったりします。
③ タンパク質の編成。カルボニル化やジスルフィド異常形成が起こります。
以上は、動脈硬化、糖尿病、神経変性疾患、癌、老化と関連します。
ところで、最近お注射と点滴の料金改定を行いました。


